人物や事物に性的な感情・興味・関心、リビドーを向けること。幼児期におけるリビドーは、自己の身体に向けられ、その部位により心理性的発達段階を定めた。性欲動の潜伏期である児童期を経て、リビドーは外界の対象に向けられる。これとは逆に、対象から今まで向けてきた興味・関心を切り離し、リビドーを引き上げることを逆備給と呼び、臨死患者などがこの世への未練を断ち切って安らかな最期を迎える、いわゆる死の受容における重要なプロセスとされる。