脱構築の対象となるのは、階層秩序的二項対立を特徴とするロゴス中心的・音声中心的・男根中心的な構造であり基本的認識は、これまでの精神障害者・女性・植民地被支配者といった様々な階級における社会的弱者は、言説の主体から排除されていた、というもの。このロゴス中心的な構造の内部に働きかけ、自壊させることによって、新たな可能性・主体としての権威を見出そうとするもの。臨床心理学においては、社会構成主義の理念と連動して、ナラティブ・セラピーの理論的支柱となっている。ポスト構造主義のキーとなる概念のひとつでデリダ,J.により提唱された。