ピアジェ,J.の用語で、人間が環境に適応していく中で体制化される、認知システムを構成する諸要素のことで、シェマともいう。発達初期においては、吸啜反射・把握反射などの感覚運動的や生得的反射のシェムが中心であり、同化と調節を繰り返すうちに、表象的シェムが形成され、より複雑な行動・認知が可能となる。具体的操作期になると、行為の意識化が進み、対象に対する操作の可逆性・保存性の理解とともに知的理解の構造化が高次化されていく。