漢方生薬

鼈蓋

よみかた べつがい
生薬種別 補陰薬
薬味薬性 鹹 / 寒

異称別名 および 処方用名

基原炮製
原材料と加工法

スッポン科キョクトウスッポン属スッポンの背甲

適応疾患 および 対象症状

熱感、午後の発熱、寝汗、夜間の高熱、筋肉の引きつり、筋肉の痙攣、頭痛、肝臓腫大、脾臓腫大、胸脇部の痛み、腹腔内腫瘤、無月経、ふらつき、めまい、耳鳴り、おりものが多い、悪寒、発熱 など

薬理作用

解熱作用、熱感改善、止汗作用、止痙作用、消腫作用、月経改善、鎮痛作用、硬直緩和、目眩改善、止帯作用、悪寒改善、耳鳴改善、聴力改善 など

東洋医学的弁証
東洋医学の診断に基づく対象疾患・症状

陰虚火旺(陰虚で火が旺ん)、骨蒸潮熱(骨蒸と潮熱)、夜熱盗汗(夜間の発熱と寝汗)、熱病傷陰(熱病による陰液の消耗)、四肢拘攣(手足の筋肉が引きつり伸ばしにくい状態)、経閉不通(月経が止まる)、癥瘕積聚(腹部のしこりや腫瘤)、瘧母痞塊(慢性マラリアによる腹部のしこり)、体虚久瘧(体虚で瘧が長引く)、肝脾腫大(肝臓と脾臓の腫大)

治法・治療原則
東洋医学的治療法と治療原則

滋陰潜陽(陰を滋養し陽を潜める)、滋陰退熱(陰を滋養し熱を退ける)、軟堅散結(硬結を軟化させ散らす)、破瘀通経(瘀血を破り経絡を通す)、活血通経(血を活かし経を通す)

帰属経絡
治療効果を発揮する主な経絡と臓腑

この生薬を用いる「漢方方剤」

方剤名 出典(処方来源)
秦艽鼈甲飲《温病条弁》
秦艽鼈甲散《衛生宝鑑》
秦艽鼈甲湯《衛生宝鑑》
青蒿鼈甲湯《温病条弁》
清骨散《証治準縄》
大定風珠《温病条弁》
鼈甲養陰煎《中医婦科治療学》