漢方生薬

山玉竹

よみかた さんぎょくちく
生薬種別 補陰薬
薬味薬性 甘 / 平

異称別名 および 処方用名

基原炮製
原材料と加工法

キジカクシ科アマドコロ属アマドコロの根茎

適応疾患 および 対象症状

口渇、口の乾燥、舌の乾燥、ノドの乾燥、多飲、空咳、粘りのある痰、胃痛、発熱、せき、ノドの痛み など

薬理作用

止渇作用、口乾改善、鎮咳作用、鎮痛作用、咽乾改善、舌乾改善、去痰作用、解熱作用 など

東洋医学的弁証
東洋医学の診断に基づく対象疾患・症状

肺胃傷陰(肺と胃の陰液が傷つく)、口燥煩渇(口の乾燥と強い渇き)、燥咳粘痰(乾いた咳と粘稠な痰)、胃痛善飢(胃痛と空腹感が強い)、外感風熱(外部からの風熱の侵入)、陰虚発熱(陰虚による発熱)、咳嗽咽乾(咳と喉の乾燥)

治法・治療原則
東洋医学的治療法と治療原則

滋陰潤燥(陰を滋養し燥を潤す)、生津止渇(津液を生じ渇きを止める)、養陰潤肺(陰を養い肺を潤す)、益胃生津(胃を益し津液を生じる)、滋陰解表(陰を滋養し表を解す)、養陰潤燥(陰を養い燥を潤す)、清心除煩(心を清め煩わしさを除く)

帰属経絡
治療効果を発揮する主な経絡と臓腑

肺、胃

この生薬を用いる「漢方方剤」

方剤名 出典(処方来源)
葳蕤湯《備急千金要方》
加減葳蕤湯《重訂通俗傷寒論》
沙参麦冬湯《温病条弁》
沙参麦門冬湯《温病条弁》