漢方生薬

䗪虫

よみかた しゃちゅう
生薬種別 活血祛瘀薬
薬味薬性 鹹 / 寒

異称別名 および 処方用名

基原炮製
原材料と加工法

雌のムカシゴキブリ科シナゴキブリ属シナゴキブリおよびマダラゴキブリ科サツマゴキブリ属サツマゴキブリなど

適応疾患 および 対象症状

無月経、腹腔内腫瘤、産後の腹痛、肝臓腫大、脾臓腫大、子宮外妊娠破裂、打撲、骨折、乳汁分泌不全 など

薬理作用

消腫作用、月経改善、創傷回復、鎮痛作用、乳汁分泌 など

東洋医学的弁証
東洋医学の診断に基づく対象疾患・症状

瘀血阻滞(瘀血が気血の流れを阻害し痛みが生じる)、経閉不通(月経が止まる)、癥瘕積聚(腹部のしこりや腫瘤)、気滞血瘀(気滞と血瘀)、瘧母痞塊(慢性マラリアによる腹部のしこり)、宮外孕破裂(子宮外妊娠の破裂)、血腫腹痛(血の塊による腹痛)、跌打損傷(打撲による外傷)、産後瘀阻(産後の瘀血による痛み)、肝脾腫大(肝臓と脾臓の腫大)

治法・治療原則
東洋医学的治療法と治療原則

破血逐瘀(血を破り瘀血を逐う)、散結消癥(結節を散らし腫瘍を消散)、活血通経(血を活かし経を通す)、接骨続筋(骨を接ぎ筋を繋ぐ)、療傷止痛(傷を治療し痛みを止める)

帰属経絡
治療効果を発揮する主な経絡と臓腑

この生薬を用いる「漢方方剤」

方剤名 出典(処方来源)
下瘀血湯《金匱要略方論》
大黄䗪虫丸《金匱要略方論》
人参鼈甲煎丸《金匱要略方論》
鼈甲煎丸《金匱要略方論》