自我の主体的な役割を強調した精神分析の一派。自我の防衛機制を体系化したフロイト,A.(フロイト,S.の末娘)や、自我の自律的・能動的側面を強調したハルトマン,H.らにより発展した。フロイト,S.の精神分析が無意識の解明に重点を置いたのに対し、自我構造の解明を理論の中心に置き、その中で神経症とは「自我機能の機能不全であり、自我機能の異常さを除去し自我の本来の機能を回復すること」が、患者にとって重要であるとした。