ウイニコットが提唱し、「過渡対象」ともいう。乳幼児は生後2.3か月ごろまでは、自分の指をしゃぶったりする自体愛現象を表し、4か月を過ぎる頃から枕カバーや、毛布、ぬいぐるみなどを肌身離さず抱っこしたりするように自分以外の対象物へと関心が向かうようになることをいう。乳児期の子供は、主観的な内的世界で錯覚(イリュージョン)に生きているが、成長につれて外部の現実世界へと移行していく(脱錯覚)。その移行の橋渡しの役目をするのが移行対象である。