処方構成
この方剤を構成する生薬の組み合わせ
| 生薬名 |
原材料と加工法 |
| 犀角 | サイ科インドサイ属のインドサイおよびジャワサイ、あるいはスマトラサイ属スマトラサイ、クロサイ属クロサイなどの角 |
| 玳瑁 | ウミガメ科タイマイ属タイマイの背甲 |
| 琥珀 | マツ科植物などの樹脂が化石化してできた琥珀 |
| 朱砂 | 辰砂鉱石 |
| 雄黄 | 硫化砒素 |
| 竜脳 | 結晶化させたフタバガキ科リュウノウジュ属リュウノウジュの樹脂 |
| 麝香 | ジャコウジカ科ジャコウジカ属のシベリアジャコウジカ・コビトジャコウジカ・ヤマジャコウジカの雄が持つ香嚢からの分泌物 |
| 牛黄 | ウシ科ウシ属ウシの胆結石 |
| 安息香 | エゴノキ科エゴノキ属アンソクコウノキの樹脂 |
| 金箔 | 極めて薄く箔状に伸ばした金 |
| 銀箔 | 極めて薄く箔状に伸ばした銀 |
適応疾患 および 対象症状
高熱、筋肉の痙攣、手足の引きつり、息が荒い、意識障害、喘鳴、落ち着かない、熱中症、脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血、ひきつけ、手足の冷え、熱性痙攣 など
薬理作用
解熱作用、止痙作用、呼吸改善、精神安定、意識回復、解毒作用、去痰作用、止血作用、血行改善、冷感改善 など
東洋医学的弁証
東洋医学の診断に基づく対象疾患・症状
熱邪内盛（熱邪が体内で盛んになり高熱や口渇が生じる）、痰濁阻滞（痰濁が気道を阻み咳や呼吸困難が生じる）、竅閉神昏（意識障害と精神混濁）
治法・治療原則
東洋医学的治療法と治療原則
清熱解毒（熱を清め毒を解す）、豁痰鎮驚（痰を除き驚きを鎮める）、開竅醒神（竅を開き意識を回復）
- 『方剤種別』については、複数の漢方方剤種別に属する方剤もあるが、当該方剤の薬理作用が最も顕著にあらわれる漢方方剤種別に基づき、単一の方剤種別に属させている。
- 『東洋医学的弁証』および『治法・治療原則』については、中医用語に精通していない一般の方を考慮し、あえて重複表現を一部用いている。
- 『適用疾患および対象症状』については、当該方剤が直接的に効力を示す疾患・症状に加え、間接的に効力を示す疾患・症状についても併記している。
- 『この方剤の持つ「薬理作用」』については、当該方剤の直接的な薬理作用に加え、間接的な薬理作用についても併記している。