漢方生薬

炒莱菔子

よみかた しょうらいふくし
生薬種別 消食導滞薬
薬味薬性 辛、甘 / 平

基原炮製
原材料と加工法

弱火で炒ったアブラナ科ダイコン属ダイコンの成熟種子

適応疾患 および 対象症状

腹痛、腹部膨満感、呑酸、下痢、胸のつかえ、ゲップ、多痰、せき、呼吸困難 など

薬理作用

消化促進、鎮痛作用、噯気改善、止瀉作用、腹満改善、鎮咳作用、呼吸改善、去痰作用、嘔気改善、止嘔作用 など

東洋医学的弁証
東洋医学の診断に基づく対象疾患・症状

食積停滞(食べ過ぎによる消化不良)、脘悶腹脹(みぞおちのつかえ感と腹部の張り)、腹痛泄瀉(腹痛と下痢)、噫気呑酸(げっぷと酸っぱい液体が上がる)、咳嗽喘急(咳と急な喘鳴)、痰涎壅盛(痰と涎が過剰に分泌される)、裏急後重(裏急と後重)、肺気上逆(肺の気が上逆する)、悪心嘔吐(胃の気の逆流による吐き気や嘔吐)

治法・治療原則
東洋医学的治療法と治療原則

消食化積(食滞を消し積聚を化す)、行滞除脹(滞りを巡らせ脹れを除く)、降気化瘀(気を降ろし瘀血を転化)、消食除脹(消化を促進し膨張を除く)

帰属経絡
治療効果を発揮する主な経絡と臓腑

脾、胃、肺

この生薬を用いる「漢方方剤」

方剤名 出典(処方来源)
複方大承気湯《中西医結合治療常見外科急腹症》