漢方方剤 事典

漢方方剤

贊化血余丹

よみかた さんかけつよたん
方剤種別 補益剤 > 気血双補剤
典拠出典 景岳全書

処方構成
この方剤を構成する生薬の組み合わせ

生薬名 原材料と加工法
血余炭化させたヒト科ヒト属ヒトの頭髪
熟地黄乾燥させ酒で蒸したゴマノハグサ科アカヤジオウ属のジオウ・アカヤジオウ・カイケイジオウの塊根
枸杞子ナス科クコ属のクコおよびナガバクコの成熟果実
当帰セリ科シシウド属のカラトウキまたはニホントウキの根
鹿角膠骨化したシカ科シカ属のマンシュウジカおよびマンシュウアカジカなどの雄の角を煮詰めた膠
菟絲子ヒルガオ科ネナシカズラ属のネナシカズラ・ハマネナシカズラ・マメダオシなどの成熟種子
杜仲トチュウ科トチュウ属トチュウの樹皮
巴戟天アカネ科ヤエヤマアオキ属オフィキナリスの根
小茴香セリ科ウイキョウ属ウイキョウの成熟果実
茯苓外層を取り除いたサルノコシカケ科ウォルフィポリア属マツホドの菌核
肉蓯蓉ハマウツボ科ホンオニク属ホンオニクの肉質茎
胡桃肉クルミ科クルミ属ペルシアグルミの成熟した核仁
何首烏タデ科イタドリ属ツルドクダミの塊根
人参ウコギ科トチバニンジン属オタネニンジンの根
煉蜜火を通したミツバチ科ミツバチ属のトウヨウミツバチおよびセイヨウミツバチなどが集めた花の蜜

適応疾患 および 対象症状

白髪、薄毛、不妊、痩せ など

薬理作用

老化防止、発毛作用、視力改善 など

東洋医学的弁証
東洋医学の診断に基づく対象疾患・症状

陰陽両虚、鬚髪早白

治法・治療原則
東洋医学的治療法と治療原則

滋陰補血、温補真陽、烏髪明目
  • 『方剤種別』については、複数の漢方方剤種別に属する方剤もあるが、当該方剤の薬理作用が最も顕著にあらわれる漢方方剤種別に基づき、単一の方剤種別に属させている。
  • 『東洋医学的弁証』および『治法・治療原則』については、中医用語に精通していない一般の方を考慮し、あえて重複表現を一部用いている。
  • 『適用疾患および対象症状』については、当該方剤が直接的に効力を示す疾患・症状に加え、間接的に効力を示す疾患・症状についても併記している。
  • 『この方剤の持つ「薬理作用」』については、当該方剤の直接的な薬理作用に加え、間接的な薬理作用についても併記している。