処方構成
この方剤を構成する生薬の組み合わせ
| 生薬名 |
原材料と加工法 |
| 酸棗仁 | クロウメモドキ科ナツメ属サネブトナツメの成熟種子 |
| 甘草 | マメ科カンゾウ属のウラルカンゾウおよび同属植物の根・走出茎 |
| 知母 | キジカクシ科ハナスゲ属ハナスゲの根茎 |
| 茯苓 | 外層を取り除いたサルノコシカケ科ウォルフィポリア属マツホドの菌核 |
| 川芎 | セリ科のマルバトウキ属キュウキュウおよびハマゼリ属センキュウの根茎 |
適応疾患 および 対象症状
不眠、多夢、疲労感、中途覚醒、入眠障害、寝苦しさ、寝汗、落ち着かない、めまい、ふらつき、動悸、口の乾燥、ノドの乾燥 など
薬理作用
睡眠改善、精神安定、疲労回復、動悸改善、止汗作用、目眩改善、口乾改善、咽乾改善 など
東洋医学的弁証
東洋医学の診断に基づく対象疾患・症状
肝血不足（肝の血液不足でめまいや視力低下が生じる）、虚火上擾（虚火が上昇しのぼせや口渇が生じる）、虚煩不眠（陰虚による不眠とイライラ）、驚悸多夢（驚きやすい動悸と多夢）
治法・治療原則
東洋医学的治療法と治療原則
補肝養血（肝を補い血を養う）、清熱除煩（熱を清め煩わしさを除く）、寧心安神（心を寧め神を安ず）
- 『方剤種別』については、複数の漢方方剤種別に属する方剤もあるが、当該方剤の薬理作用が最も顕著にあらわれる漢方方剤種別に基づき、単一の方剤種別に属させている。
- 『東洋医学的弁証』および『治法・治療原則』については、中医用語に精通していない一般の方を考慮し、あえて重複表現を一部用いている。
- 『適用疾患および対象症状』については、当該方剤が直接的に効力を示す疾患・症状に加え、間接的に効力を示す疾患・症状についても併記している。
- 『この方剤の持つ「薬理作用」』については、当該方剤の直接的な薬理作用に加え、間接的な薬理作用についても併記している。