漢方方剤

桑螵蛸散

よみかた そうひょうしょうさん
方剤種別 収斂固渋剤 > 渋精止遺剤
典拠出典 本草衍義

処方構成
この方剤を構成する生薬の組み合わせ

生薬名 原材料と加工法
桑螵蛸カマキリ科のテノデラ属オオカマキリ、スタティリア属コカマキリ、マンティス属ウスバカマキリ、ハラビロカマキリ属ハラビロカマキリなどの卵鞘
遠志ヒメハギ科ヒメハギ属イトヒメハギの根
石菖蒲ショウブ科ショウブ属セキショウの根茎
竜骨現代のゾウ類・サイ類・ウシ類・ウマ類などに相当する新生代の有蹄類の骨の化石
人参ウコギ科トチバニンジン属オタネニンジンの根
茯神松根周囲の外層を取り除いた内部が白色のサルノコシカケ科ウォルフィポリア属マツホドの菌核
当帰セリ科シシウド属のカラトウキまたはニホントウキの根
醋炙亀板米酢とともに炒った、イシガメ科イシガメ属のクサガメおよびミナミイシガメなどの腹甲および背甲

適応疾患 および 対象症状

頻尿、尿漏れ、遺精、滑精、夢精、もの忘れ、意識障害、舌の色が薄い、舌苔が白い、脈が弱い など

薬理作用

強精強壮、尿漏改善、頻尿改善、痴呆改善、意識回復、舌色改善、舌苔改善、整脈作用 など

東洋医学的弁証
東洋医学の診断に基づく対象疾患・症状

腎精不足、心腎不交、遺精遺尿、心腎両虚

治法・治療原則
東洋医学的治療法と治療原則

補腎益精、交通心腎、渋精縮尿、調補心腎、渋精止遺
  • 『方剤種別』については、複数の漢方方剤種別に属する方剤もあるが、当該方剤の薬理作用が最も顕著にあらわれる漢方方剤種別に基づき、単一の方剤種別に属させている。
  • 『東洋医学的弁証』および『治法・治療原則』については、中医用語に精通していない一般の方を考慮し、あえて重複表現を一部用いている。
  • 『適用疾患および対象症状』については、当該方剤が直接的に効力を示す疾患・症状に加え、間接的に効力を示す疾患・症状についても併記している。
  • 『この方剤の持つ「薬理作用」』については、当該方剤の直接的な薬理作用に加え、間接的な薬理作用についても併記している。