東洋医学の基礎知識

「補冩」(ほしゃ)って、何?

「過ぎたるは及ばざるが如し」

東洋医学の病証診断において、全ての病証に用いられる<虚実>の概念は、単純に表現すると<不足と過剰>と言い換えることが出来ます。 そして、その病因となっている過不足をきたしているものたちを「補冩」(ほしゃ)という方法を使って正常な状態に戻してやることこそが東洋医学の治療方針の中核なのです。

不足を意味する<虚>に対し、足らないものを補う「補」。

多過ぎるもの、すなわち<実>を減らすことを意味する「冩」。

つまり「補冩」という概念は、心身のバランスの乱れを元に戻してやるための外的な働きかけによる手法という訳なのです。