解説
『ピモジド』は、精神の薬に用いられる医薬品成分です。
作用
脳のドーパミンＤ₂受容体を遮断しアセチルコリン遊離を促進する作用があるため、神経伝達機能の異常な興奮を鎮める効果を示します。主に統合失調症・小児自閉性障害・精神遅滞に対して用いられていますが、躁状態・夜間せん妄・強い不安感や緊張感などにも効果を発揮します。
使用上の注意
使用してはいけない場合
低カリウム血症、低マグネシウム血症、著しい徐脈、内因性うつ病、パーキンソン病、ＨＩＶプロテアーゼ阻害剤使用者、アゾール系抗真菌剤使用者、クラリスロマイシン使用者、エリスロマイシン使用者、ピモジド過敏症
慎重に使用すべき場合
心疾患、痙攣性疾患、痙攣性疾患の既往、肝機能障害、腎機能障害、脱水状態、栄養不良、妊婦、高齢者
副作用
不穏、眼の調節障害、胃部不快感、頻尿、便失禁、パーキンソン症候群の症状(手指のふるえ、筋肉の硬直、よだれなど)、不眠、ねむけ、アカシジア、ジスキネジア症状(顔面やくびのけいれんなど)、吐き気、嘔吐、食欲不振、腹痛、便秘、目の調節障害、口の渇き、めまい、ふらつき、倦怠感、頭痛、興奮、多動、発汗、夜尿、排尿障害、性欲亢進、肥満、鼻出血、頻脈、無顆粒球症、白血球減少、肺塞栓症、深部静脈血栓症などの血栓塞栓症(息切れ、胸痛、四肢の疼痛、浮腫などの症状)
重大な副作用
心室頻拍、低ナトリウム血症、突然死、トルサード ドゥ ポワント、過敏症状(発疹、かゆみなど)、悪性症候群、けいれん発作