解説
『塩酸アロチノロール』は、心臓の薬、不整脈の薬、血圧の薬に用いられる医薬品成分です。
作用
血管に作用する交感神経α1受容体と心臓にある交感神経β受容体の働きを遮断する作用があるため、血管を拡張させるとともに血液の拍出量を減らして血圧を下げる効果を占めします。また、心臓の異常な収縮を鎮めて脈拍のリズムの乱れを正常に戻す効果もあるため、不整脈や狭心症の症状の改善に用いられ、この他にも手のふるえを改善する効果も認められています。
使用上の注意
使用してはいけない場合
著しい徐脈、糖尿病性ケトアシドーシス、代謝性アシドーシス、気管支喘息、心原性ショック、右心不全、うっ血性心不全、褐色細胞腫、塩酸アロチノロール過敏症、妊婦
慎重に使用すべき場合
特発性低血糖症、糖尿病、低血圧、徐脈、重度肝機能障害、重度腎機能障害、末梢循環障害
副作用
ふらつき、脱力感、胸痛、胸部不快感、立ちくらみ、頭重、下痢、腹痛、腹部不快感、涙液の減少、頭痛、めまい、不眠、胃腸障害(吐き気、嘔吐、食欲不振など)、ねむけ、うつ状態(ふさぎ込みがちになる)、のどの渇き、口内炎、ほてり、頻尿、疲れ、だるさ、手足のしびれ、気管支のけいれん、脱毛、脳貧血、目のかすみ、血糖値の低下、総コレステロール値の上昇
重大な副作用
徐脈、過敏症状(発疹、かゆみなどのアレルギー症状)、循環器障害(心不全、低血圧、房室ブロックなど)