解説
『イトラコナゾール』は、
感染症などの薬に用いられる医薬品成分です。
作用
真菌（カビの一種）の細胞膜成分の生合成を妨害する作用があり、真菌の発育や増殖を抑制する効果があります。本成分は抗真菌作用が強いので、皮膚や粘膜などの表面にある頑固で患部の広い難治性の皮膚真菌症、真菌が血液中に入り込んで発生する真菌血症、呼吸器・消化器・泌尿器などといった内臓の深在性真菌症の治療などに用います。また、口腔や食道の真菌症にはシロップのものを用います。
使用上の注意
使用してはいけない場合
ピモジド使用者、キニジン使用者、ベプリジル使用者、トリアゾラム使用者、シンバスタチン使用者、アゼルニジピン使用者、ニソルジピン使用者、エルゴタミン使用者、ジヒドロエルゴタミン使用者、バルデナフィル使用者、エプレレノン使用者、ブロナンセリン使用者、シルデナフィル使用者、タダラフィル使用者、アリスキレン使用者、ダビガトラン使用者、コルヒチン使用者、イトラコナゾール過敏症、重度肝疾患、重度肝疾患の既往、妊婦
慎重に使用すべき場合
薬物過敏症の既往、アレルギーの既往、肝機能障害、腎機能障害
副作用
肝機能障害、血液障害、消化不良、光線過敏症、かゆみ、倦怠感、胃腸障害(吐き気、嘔吐、食欲不振、胃部不快感、下痢、便秘、腹痛、口内炎など)、むくみ、発熱、ほてり、味覚倒錯、耳鳴り、月経異常、胸痛、視覚異常、筋肉痛、関節痛、勃起不全、熱感、無力症
重大な副作用
心不全、皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)、うっ血性心不全、肺水腫、黄疸、中毒性表皮壊死融解症、アナフィラキシー様症状、過敏症状(発疹、発熱などのアレルギー症状)