解説
『ニロチニブ塩酸塩水和物』は、
がん・腫瘍の薬に用いられる医薬品成分です。
作用
フィラデルフィア染色体のＤＮＡ情報から作られた異常なタンパク質（Ｂｃｒ-Ａｂｌ）のＡＴＰ結合部に結合する作用があるため、Ｂｃｒ‐Ａｂｌに含まれるチロシンキナーゼの活性化を阻害し、細胞の異常な増殖を抑える効果を示します。フィラデルフィア染色体は慢性骨髄性白血病によって正常な遺伝子が変異したものであるため、その治療に用いられています。
使用上の注意
使用してはいけない場合
ニロチニブ塩酸塩水和物過敏症、妊婦
慎重に使用すべき場合
心疾患、心疾患の既往、心臓麻痺の可能性、心臓麻痺の既往、肝機能障害、膵炎、膵炎の既往、イマニチブ非忍容性、高齢者
副作用
湿疹、紅斑、掻痒症、脱毛症、皮膚乾燥、じんましん、多汗症、寝汗、感覚鈍麻、意識消失、浮動性めまい、回転性めまい、末梢性ニューロパチー、結膜炎、眼窩周囲浮腫、関節痛、筋痙縮、悪心、嘔吐、便秘、腹痛、腹部不快感、消化不良、口腔内潰瘍形成、口内炎、発声障害、鼻出血、呼吸困難、胸膜炎、動悸、心房細動、徐脈、心拡大、潮紅、血腫、咽頭炎、気管支炎、単純ヘルペス
重大な副作用
骨髄抑制、心不全、心膜炎、頭蓋内出血、消化管出血、後腹膜出血、感染症、肺炎、黄疸、胸水、肺水腫、心嚢液貯留、うっ血性心不全、心タンポナーデ、間質性肺疾患、脳浮腫、消化管穿孔、腫瘍崩壊症候群、末梢動脈閉塞性疾患、発疹、過敏症状(かゆみなど)、重い下痢、急性肺障害、間質性肺炎、中毒性表皮壊死融解症、多形紅斑、肝機能障害、血尿、出血性膀胱炎、脱水、急性膵炎、白血球減少、好中球減少、血小板減少、出血、体液貯留、QT延長、高ビリルビン血症、貧血、発熱、高血糖、皮膚障害、不眠、頭痛、めまい、振戦、聴覚障害、筋骨格痛、消化器障害、せき、咽喉痛、期外収縮、心筋梗塞、狭心症、血圧変化、乳房痛、浮腫、倦怠感