解説
『酢酸ブセレリン』は、
鼻の薬、
女性の薬に用いられる医薬品成分です。
作用
性腺刺激ホルモン放出ホルモンの誘導体で、反復使用することにより下垂体にある性腺刺激ホルモン放出ホルモンの受容体数を減少させ、反応性を低下させることによってゴナドトロピン（性腺刺激ホルモン）の分泌を抑制するとともに、卵巣からのエストロジェン（卵胞ホルモン）・プロジェステロン（黄体ホルモン）の分泌を抑制する効果があります。主に卵巣から分泌されるホルモンによって症状や状態が悪化する子宮内膜症や子宮筋腫の治療に用いられており、中枢性思春期早発症にも用いられます。
使用上の注意
使用してはいけない場合
異常性器出血、酢酸ブセレリン過敏症、性腺刺激ホルモン放出ホルモン誘導体過敏症、妊婦、授乳婦
慎重に使用すべき場合
肝機能障害、うつ病、うつ病の既往、うつ状態、うつ状態の既往、粘膜下筋腫、高血圧、糖尿病、脳血管障害、脳血管障害の既往、冠動脈疾患、冠動脈疾患の既往
副作用
にきび、腹部膨満感、多汗、神経過敏、しびれ感、鼻炎、体重増加、疲労感、倦怠感、難聴、ほてり、腟乾燥、吐き気、嘔吐、関節痛、喘息様症状、うつ状態、血小板減少、肝機能障害、糖尿病の悪化、腹痛、食欲不振、便秘、下痢、口の渇き、頭痛、めまい、不眠、耳鳴り、動悸、血圧の上昇、手足の冷え、むくみ、だるさ、肩こり、外陰部のかゆみ、こしけ、不正出血、乳房のはり、乳房の萎縮、脱毛、性交痛、視力障害、眼精疲労、腰痛、けいれん、片頭痛、傾眠、不安、健忘
重大な副作用
狭心症、ショック、心筋梗塞、脳梗塞、アナフィラキシー様症状、白血球減少、卵巣嚢胞破裂、黄疸、過敏症状(発疹、じんましんなど)