医療用医薬品成分

フルシトシン

解説

『フルシトシン』は、感染症などの薬に用いられる医薬品成分です。

作用

真菌細胞内でフルオロウラシルへと代謝され、真菌細胞の核酸のDNA形成に必要なピリミジン合成を阻害する作用があるため、真菌の発育や増殖を抑制する効果を示します。この成分は血液・呼吸器・消化器・泌尿器などの真菌症の治療に用いられており、中でもカンジダとクリプトコッカスという真菌には特に有効です。

使用上の注意

使用してはいけない場合

テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤使用者、テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤使用後7日以内、フルシトシン過敏症

慎重に使用すべき場合

血液障害、血液障害の既往、腎機能障害、肝機能障害、薬物過敏症の既往

副作用

肝機能障害、血液障害、幻覚、傾眠、不随意運動、貧血、白血球減少、胃腸障害(吐き気、嘔吐、食欲不振、胃部不快感、下痢、便秘、腹痛、口内炎など)、頭痛、手足のしびれ、視力低下、難聴、けいれん

重大な副作用

再生不良性貧血、腎不全、無顆粒球症、過敏症状(発疹、発熱などのアレルギー症状)

本成分を用いた医薬品

[先発医薬品]

アンコチル