医療用医薬品成分

スルピリド

解説

『スルピリド』は、消化器系の薬精神の薬に用いられる医薬品成分です。

作用

胃内壁に存在するドーパミンD₂受容体を遮断してアセチルコリンの分泌を促す作用があるため、胃腸運動や機能が活性化して胃粘膜の修復を助ける効果を示します。また、脳のドーパミンD₂受容体を遮断する作用もあるため、アセチルコリンの遊離が促進されて神経伝達機能の異常な興奮を鎮める効果も示します。主に胃・十二指腸潰瘍、統合失調症、うつ病などに対して用いられています。

使用上の注意

使用してはいけない場合

褐色細胞腫

慎重に使用すべき場合

心血管疾患、低血圧、腎機能障害、パーキンソン病、脱水状態、栄養不良、妊婦

副作用

口の渇き、胸焼け、熱感、倦怠感、月経異常、ジスキネジア、アカシジア、睡眠障害、不穏、焦燥感、頭痛、頭重、浮遊感、興奮、躁転、躁状態、しびれ、運動失調、食欲不振、腹部不快感、体重増加、脱力感、排尿困難、性欲減退、射精不能、無月経、乳汁の分泌、男性の女性様乳房、胸やけ、吐き気、嘔吐、便秘、ほてり、ねむけ、めまい、ふらつき、だるさ、不眠、血圧の低下、パーキンソン症状(手指の震えなど)、発疹、むくみ、悪性症候群(無動、強い筋肉のこわばり、嚥下困難、頻脈、発汗など)、心室頻拍、肝機能障害、黄疸

重大な副作用

けいれん、血栓症

本成分を用いた医薬品