医療用医薬品成分

酢酸ヒドロコルチゾン

解説

『酢酸ヒドロコルチゾン』は、眼の薬ホルモン剤に用いられる医薬品成分です。

作用

副腎皮質から分泌されるホルモンであるコルチゾル(糖質コルチコイド)と同様の作用を示す副腎皮質ホルモンで、アラキドン酸カスケードに働きかけプロスタグランジンや抗体の産生を抑制する作用があるため、毛細管壁や細胞膜の透過性が減少して炎症部への白血球遊走を抑制し、抗炎症・抗アレルギー作用を示します。この成分は作用は弱いものの速効性に優れており、眼瞼炎・結膜炎・角膜炎など、眼の炎症性疾患に対する点眼薬として用いられています。

使用上の注意

使用してはいけない場合

酢酸ヒドロコルチゾン過敏症、皮膚感染症、動物性皮膚疾患、湿疹性外耳道炎、潰瘍、重度火傷、凍傷、ウイルス性眼疾患、結核性眼疾患、真菌性眼疾患、化膿性眼疾患、角膜潰瘍

副作用

過敏症(刺激感、発疹)、にきび、皮膚萎縮、毛細血管拡張、魚鱗癬様皮膚変化、紫斑、色素脱失、多毛、下垂体・副腎皮質系の機能抑制、角膜ヘルペス、角膜真菌症、目の緑膿菌感染症

重大な副作用

眼圧亢進、感染症、白内障、緑内障、過敏症状(目が痛む、しみる)

本成分を用いた医薬品

[先発医薬品]

HCゾロン点眼