医療用医薬品成分

アザチオプリン

解説

『アザチオプリン』は、代謝性疾患の薬に用いられる医薬品成分です。

作用

体内でチオイノシン酸に代謝され、イノシン酸と拮抗してアデニル酸やグアニン酸へと変わる経路を抑制する作用があるため、プリンヌクレオチドの生合成が阻害されて免疫細胞の増殖を抑制する効果を示します。この成分は免疫力を抑制する効果を持つため、臓器移植の際にみられる拒絶反応を抑える目的で用いられますが、他の標準的な治療法では十分な効果が認められないクローン病・潰瘍性大腸炎・リウマチ性疾患の治療にも用いられることがあります。

使用上の注意

使用してはいけない場合

アザチオプリン過敏症、フェブキソスタット使用者、妊婦

慎重に使用すべき場合

感染症、骨髄機能抑制、肝機能障害、肝炎の既往、水疱瘡、アロプリノール使用者

副作用

嘔吐、黄疸、口内炎、膵炎、顆粒球減少、血小板減少、汎血球減少、貧血、食欲不振、吐き気、肝機能障害、出血、下痢、脱毛、舌炎、動悸、悪性腫瘍(リンパ腫など)

重大な副作用

間質性腎炎、感染症、再生不良性貧血、ショック、無顆粒球症

本成分を用いた医薬品

[先発医薬品]

アザニンイムラン