医療用医薬品成分

キニーネ塩酸塩水和物

解説

『キニーネ塩酸塩水和物』は、感染症などの薬に用いられる医薬品成分です。

作用

キニーネは原形質毒と呼ばれ細胞核や細胞質(細胞膜も)を破壊する作用があり、マラリア原虫の繁殖体を死滅させる効果を発揮します。しかし、胞子体または前赤芽球内発育期の組織型には致死作用がないため、予防効果はありません。この成分は副作用が強いため、自身の構造を元に開発されたクロロキンやメフロキンなどの抗マラリア薬成分が代わりに用いられていましたが、近年ではクロロキンやメフロキンなどに耐性を持つものも多くみられるようになり以前より使用頻度が高くなってきています。。

使用上の注意

使用してはいけない場合

妊婦、キニーネ過敏症

慎重に使用すべき場合

肝機能障害

副作用

過敏症(顔面紅潮、発疹、浮腫など)、頭痛、めまい、耳鳴り、難聴、食欲不振、悪心、嘔吐、下痢、腹痛、肝機能障害

重大な副作用

黒水熱、黒内障、血小板減少性紫斑病、無顆粒球症、溶血性尿毒症症候群

本成分を用いた医薬品

[先発医薬品]

塩酸キニーネ