医療用医薬品成分

塩酸メチルフェニデート

解説

『塩酸メチルフェニデート』は、神経の薬精神の薬に用いられる医薬品成分です。

作用

血中に入ると速やかに中枢神経へ移行する性質を持ち、ドーパミン神経のシナプスからドーパミンが放出されて濃度が上昇し、感情の高揚や快感をもたらします。また、注意欠陥多動性障害(ADHD)の子供がこの成分を服用した場合、作用機序は解明されていないものの衝動的行動や行動化の傾向を軽減する鎮静効果が認められています。

使用上の注意

使用してはいけない場合

過度の不安、過度の緊張、過度の興奮性、緑内障、甲状腺機能亢進、不整頻拍、狭心症、運動性チック、運動性チックの既往、塩酸メチルフェニデート過敏症、うつ病、褐色細胞腫、トゥレット症候群、トゥレット症候群の既往、モノアミンオキシダーゼ阻害剤使用者、モノアミンオキシダーゼ阻害剤使用後14日以内

慎重に使用すべき場合

てんかん、てんかんの既往、高血圧、心不全、心筋梗塞、脳血管障害、統合失調症、精神病性障害、双極性障害、薬物依存の既往、アルコール中毒の既往、心疾患、消化管狭窄、6歳未満の幼児

副作用

頭重、注意力低下、集中力低下、胃部不快感、不整脈、排尿障害、性欲減退、筋緊張、焦燥、行為心拍、うつ状態、口内炎、頻脈、胸部圧迫感、依存性、不眠、不安、神経過敏、頭痛、めまい、食欲不振、吐き気、嘔吐、便秘、のどの渇き、下痢、動悸、血圧の異常、発汗、頻尿、ねむけ、だるさ、脳動脈炎、脳血管障害(脳梗塞、脳出血など)、狭心症、視力調節障害、剥奪性皮膚炎、悪性症候群、耳鼻咽喉感染症、麦粒腫、血液障害、せき、発熱、倦怠感、体重減少、いらいら感、しびれ、ジスキネジー、振戦、錯覚感、躁状態、幻覚、妄想、攻撃性

重大な副作用

皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)、紅皮症、過敏症状(発疹・関節痛などのアレルギー症状)

本成分を用いた医薬品

[先発医薬品]

コンサータリタリン