医療用医薬品成分

塩酸プロピベリン

解説

『塩酸プロピベリン』は、泌尿器系の薬に用いられる医薬品成分です。

作用

膀胱筋のカルシウム拮抗作用によって膀胱の筋肉を弛緩させるとともに、膀胱を支配する副交感神経を抑制する作用(抗コリン作用)があるため、神経因性膀胱や不安定膀胱における尿失禁や頻尿、尿意切迫感などの症状を改善する効果を示します。しかし膀胱選択性が低いため、口内乾燥・便秘・眠気・認知障害などの副作用が少しでやすい傾向にあります。

使用上の注意

使用してはいけない場合

幽門閉塞、十二指腸閉塞、腸管閉塞、下部尿路閉塞性疾患、胃アトニ―、腸アトニ―、緑内障、重症筋無力症、重度心疾患

慎重に使用すべき場合

排尿困難、不整脈、不整脈の既往、肝機能障害、肝機能障害の既往、腎機能障害、腎機能障害の既往、脳血管障害、潰瘍性大腸炎、甲状腺機能亢進症、妊婦

副作用

口の渇き、便秘、腹痛、吐き気、嘔吐、消化不良、食欲不振、尿閉、尿意消失、頭痛、眼の調節障害、脱力感、腰痛、嗄声、痰がからむ、過敏症状(発疹などのアレルギー症状)、排尿困難、胃腸症状、手足の震え、手足のしびれ、めまい、ねむけ、不眠、むくみ、立ちくらみ、目のかすみ、倦怠感、胸痛、発汗、横紋筋融解症、血小板減少、動悸、血圧上昇、徐脈、期外収縮、白血球減少、肝機能障害、腎機能障害

重大な副作用

皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)、眼圧亢進、幻覚、催不整脈、せん妄

本成分を用いた医薬品