解説
『テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム』は、
がん・腫瘍の薬に用いられる医薬品成分です。
作用
テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウムが配合された成分で、テガフールは肝臓においてフルオロウラシルとなり、核酸のDNA形成に必要なピリミジンの合成を阻害する作用があるため、がん細胞の分裂・増殖を抑制する効果が示します。ギメラシルにはフルオロウラシルの代謝を抑制するとともに作用時間を延長し、副作用を軽減する効果があります。また、オテラシルカリウムにはフルオロウラシルが消化管で活性化するのを防ぐ作用があり、消化管への毒性を軽減する効果があります。
使用上の注意
使用してはいけない場合
テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム過敏症、重度骨髄機能抑制、重度腎機能障害、重度肝機能障害、フッ化ピリミジン系抗がん剤使用者、フルシトシン使用者、妊婦
慎重に使用すべき場合
骨髄機能抑制、腎機能障害、肝機能障害、耐糖能異常、間質性肺炎、心疾患、心疾患の既往、消化管潰瘍、消化管出血、感染症
副作用
消化器症状(吐き気、嘔吐など)、皮膚症状(色素沈着・かゆみなど)、循環器症状(血圧上昇、血圧下降など)、のどの痛み、食欲不振、下痢、倦怠感、発熱、出血傾向、黄疸、腹痛、腹部膨満感、みぞおちの痛み、胃炎、腹鳴、白色便、口角炎、舌炎、味覚異常、紅斑、水疱、手足症候群、皮膚潰瘍、皮膚炎、脱毛、爪の変色、単純疱疹、皮膚の乾燥、皮膚の荒れ、頭痛、頭重、レイノー症状、結膜炎、眼痛、熱感、鼻炎、痰、糖尿
重大な副作用
汎血球減少、無顆粒球症、白血球減少、血小板減少、皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)、中毒性表皮壊死症、重い血液障害、重い腸炎、間質性肺炎、消化性潰瘍、劇症肝炎、消化管出血、重篤な口内炎、急性腎不全、ネフローゼ症候群、急性膵炎、白質脳症(認知症様症状や意識障害など)、ねむけ、錐体外路症状、手足の麻痺、尿失禁、見当識障害、記憶力低下、横紋筋融解症、めまい、しびれ、舌のもつれ、ふらつき、物忘れなどの精神神経障害、狭心症、心筋梗塞、心不全、不整脈、発疹、過敏症状(かゆみなど)