解説
『リン酸シタグリプチン』は、
糖尿病の薬に用いられる医薬品成分です。
作用
２型糖尿病の治療薬に用いられる成分で、インスリンの分泌を促して血糖値を一定に保つ働きをするインクレチンという消化管ホルモンを分解するジペプチジルペプチダーゼ４（ＤＰＰ-４）を選択的に阻害する作用があるため、血糖値を低下させる効果を示します。この成分はインスリンに直接作用するものではないため、低血糖が起こる危険性が低いとされています。
使用上の注意
使用してはいけない場合
リン酸シタグリプチン過敏症、重度ケトーシス、糖尿病性昏睡、糖尿病性前昏睡、血液透析、腹膜透析、重度腎機能障害、重度感染症、手術前後、重度外傷
慎重に使用すべき場合
腎機能障害、糖尿病薬使用者、腹部手術の既往、腸閉塞の既往
副作用
上気道感染、膵炎、皮膚血管炎、じんましん、血管浮腫、低血糖症、便秘、アナフィラキシー反応、剥脱性皮膚炎、浮動性めまい、感覚鈍麻、糖尿病性網膜症の悪化、上室性期外収縮、鼻咽頭炎、胃腸障害(腹痛、便秘、胃炎、口内炎など)、発疹、空腹、むくみ
重大な副作用
皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)、肝機能障害、黄疸、急性腎不全、間質性肺炎、腸閉塞、横紋筋融解症