アルブミン(Alb)

doctor iat
検体
血清

血清中に含まれるタンパク質である「アルブミン」の血清総タンパクに対する比率や濃度を測定する検査。
血清タンパクは、その約80%が肝臓で作られるが、その大半はアルブミンと4種類のグロブリンであるため、血清総タンパク(TP)に異常が見られる場合、各血清タンパクの増減を比較・観察することで「肝臓疾患」や「代謝性疾患」など診断指標とする。

基準値

分画 60.0~71.4%
濃度 4.50~5.36g/dL

異常値を示す疾患

高値を示す疾患

  • 脱水
  • 熱中症
  • クローン病(Crohn 病)
  • など

低値を示す疾患

  • 肝硬変
  • 心筋梗塞
  • 妊娠中毒症
  • アルコール性肝炎
  • マラリア
  • 低蛋白血症
  • 悪性腫瘍
  • 慢性炎症性疾患
  • 急性炎症
  • 血栓症
  • 心不全
  • 妊娠
  • 膠原病
  • 外傷
  • 劇症肝炎
  • 急性感染症
  • 本態性M蛋白血症
  • マクログロブリン血症
  • 多発性骨髄腫
  • 蛋白漏出性胃腸症
  • 慢性腎炎
  • 栄養障害
  • 吸収不良症候群
  • 腎不全
  • ネフローゼ症候群
  • 慢性肝炎
  • 重症妊娠中毒症
  • など

基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。