赤血球沈降速度(ESR)

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検体
全血

抗凝固剤を加えた血液の中で、赤血球が一時間にどれだけ沈降するかを調べる検査。「赤沈」または「血沈」とも呼ばれる。
「炎症の程度」や「血液成分の異常」などの評価に用いられる。

基準値

1時間値
男性 1~7mm
女性 3~11mm

異常値を示す疾患

高値を示す疾患

  • 心筋梗塞
  • 間質性肺炎
  • コレラ菌感染症
  • サルモネラ菌感染症
  • 腸炎ビブリオ感染症
  • 肝膿瘍
  • カンピロバクター感染症
  • クローン病(Crohn 病)
  • 心膜炎
  • 急性白血病
  • 好酸球性多発血管炎性肉芽腫症
  • 急速進行性腎炎
  • 子宮内膜炎
  • 卵管炎
  • ドライアイ
  • 亜急性甲状腺炎
  • 悪性貧血
  • 関節リウマチ
  • 全身性エリテマトーデス
  • 梅毒
  • ネフローゼ症候群
  • 肝硬変
  • 肺炎
  • 結核
  • 気管支炎
  • 潰瘍性大腸炎
  • 腎炎
  • 原発性マクログロブリン血症
  • 心内膜炎
  • 多発性骨髄腫
  • 心筋炎
  • 肝炎
  • 胆嚢炎
  • 膵炎
  • 悪性腫瘍
  • グッドパスチャー症候群(Goodpasture 症候群)
  • 腸管出血性大腸菌O157感染症
  • ベーチェット病(Behcet 病)
  • など

低値を示す疾患

  • 多血症
  • 播種性血管内凝固症候群
  • 無(低)フィブリノゲン血症
  • 脱水
  • ショック
  • など

基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。