放火症診断検査

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検査対象
放火症

火災に対する異常な興味・意図的な放火行為の実行、などといった症状や病態を示す精神疾患「放火症」を診断するための検査。
本人の主観および家族など周囲の人々による客観的観察により得られる情報をもとに、DSM(精神疾患の診断・統計マニュアル)・ICD(国際疾病統計分類)等の基準に基づき医師が問診、診察を行い診断が下される。

診断基準 DSM-5 「放火症(Pyromania)」より

  • A.2回以上の意図的で目的をもった放火
  • B.放火の行為の前の緊張感または感情的興奮
  • C.火災およびそれに伴う状況(例:消火設備、その使用法、結果)に魅了され、興味をもち、好奇心をもち、惹きつけられること
  • D.放火したときの、または火事を目撃したり、またはそこで起こった騒ぎに参加するときの快感、満足感、または解放感
  • E.その放火は、金銭的利益、社会政治的イデオロギーの表現、犯罪行為の隠蔽、怒りまたは報復の表現、生活環境の改善、幻覚または妄想への反応、または判断の障害の結果[例:認知症、知的能力障害(知的発達症)、物質中毒]によってなされたのではない。
  • F.その放火は、素行症、躁病エピソード、または反社会性パーソナリティ障害ではうまく説明されない。

基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。