総コレステロール(T-C)

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検体
血清

脂質の1種であるコレステロールには、脂肪酸と結び付いた「エステル型」と結合せず遊離した「遊離型」の2つがあり、これらを合わせた「総コレステロール」の値を測定する検査。
コレステロールは、細胞膜の構成成分である他、胆汁酸やステロイドホルモンの材料でもあるが、血中濃度が高くなると動脈硬化の原因となるため、その進行状況を知る指標となる。

基準値

120~219mg/dL

異常値を示す疾患

高値を示す疾患

  • 高コレステロール血症
  • アルコール性肝炎
  • 特発性粘液水腫
  • 粘液水腫
  • 排泄低下型痛風
  • 痛風
  • クレチン症
  • 糖原病
  • 多発性骨髄腫
  • 動脈硬化症
  • 甲状腺機能低下症
  • 糖尿病
  • 閉塞性黄疸
  • ネフローゼ症候群
  • LPL欠損症
  • 橋本病
  • ブロードβ病(broad-β 病)
  • など

低値を示す疾患

  • 低コレステロール血症
  • 魚眼病
  • 甲状腺機能亢進症
  • アジソン病
  • 無(低)β-リポ蛋白血症
  • L-CAT欠損症
  • マラリア
  • クローン病(Crohn 病)
  • タンジール病(Tangier 病)
  • など

基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。