性腺ホルモンの一つである黄体ホルモンのうち、卵巣などから分泌される「エストロン(E1)」の値を測定する検査。
エストロンの子宮内膜や子宮筋などに対する生物学的活性は低いが、閉経後は他の黄体ホルモンより高値を示すため、個体保存の役割を果たしていると考えられる。
その値の異常は「肥満」や「やせ」、また「エストロジェン産生腫瘍」「多嚢胞性卵巣症候群」などの可能性を示唆するが臨床的意義は低い。
妊娠 | 前期 | 50~500pg/mL |
中期 | 800~10,000pg/mL | |
後期 | 10,000~40,000pg/mL | |
女性 | 卵胞期 | 15~130pg/mL |
排卵期 | 60~310pg/mL | |
黄体期 | 25~210pg/mL | |
男性 | 10~90pg/mL |
基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。