鼠径部の大腿動脈にカテーテルを挿入し、腹部大動脈から腎動脈内に造影剤を注入し腎臓に流れ込む血流の状態をX線で撮影する検査。
「腎血管造影」は、CTや超音波など他の画像診断では十分に観察できない場合に「腎動脈狭窄」「腎動静脈瘤」「腎臓腫瘍」などを診断するために用いられる。
概要 | 腎動脈の狭窄や腫瘍の発見に有効で、腎性高血圧や腎臓がんの診断に用いられており、通常は鼠径部の大腿動脈からカテーテルを挿入しますが、肘の上腕動脈や手首の橈骨動脈から挿入する場合もあります。 |
---|---|
メリット | 腎動脈の形態異常を正確に診断することができます。 |
デメリット | 造影剤注入時に灼熱感を伴うことがあります。また、カテーテル挿入部の出血が止まりにくいことがあります。 |
注意事項 | ①検査当日の飲食は控える ②検査当日と翌日は入浴できない ③造影剤でアレルギーが出る方は医師に申告する ④検査前にはなるべく排尿・排便する ⑤検査後6時間は絶対安静 |
基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。