尿中β2-マイクログロブリン(β2-m)

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検体
尿

全身の体細胞で生成される低分子血漿タンパク「β2-マイクログロブリン(β2-m)」の値を測定する検査。
β2-マイクログロブリンは、通常99%以上が腎臓の尿細管で吸収されるため、その値の異常は「尿細管障害」や「腎臓疾患」などの診断指標となる他、悪性腫瘍などの場合でも高値を示す。

基準値

男性 13~287μg/L
女性 20~276μg/L

異常値を示す疾患

高値を示す疾患

  • 重症妊娠中毒症
  • 尿細管性アシドーシス
  • ウィルソン症候群
  • 間質性肺炎
  • 痛風
  • アミロイドーシス
  • 糖尿病
  • 伝染性単核球症
  • HIV感染症(AIDS)
  • 全身性エリテマトーデス
  • 妊娠中毒症
  • 白血病
  • 骨髄腫瘍
  • 腎炎
  • 悪性腫瘍
  • 糖尿病性腎症
  • 慢性腎不全
  • 尿毒症
  • 急性尿細管壊死
  • シスチン尿症
  • ファンコニ症候群(Fanconi 症候群)
  • シェーグレン症候群(Sjögren 症候群)
  • など

基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。