骨髄検査(骨髄穿刺 、マルク)

doctor iat
検体
骨髄液

骨髄を穿刺して骨髄液を採取し、血液細胞の状態や異常細胞の有無などを調べる検査。
骨髄は造血機能を担っているため、その機能の異常は「白血病」や「多発性骨髄腫」「再生不良性貧血」などの診断指標となる。

基準値

顆粒球 49.2 ~ 65.0%
赤芽球 18.4~33.8%
リンパ球 11.1~23.2%
形質細胞 0.4~3.9%
巨核球 0.0~0.4%
有核細胞数 15~25万個/μL
異常細胞 陰性(-)
ドライタップ 陰性(-)

異常値を示す疾患

ドライタップを示す疾患

顆粒球

  • 感染症
  • 膠原病
  • 全身性炎症性疾患
  • 組織壊死
  • 悪性新生物
  • 慢性骨髄増殖性疾患
  • 慢性骨髄性白血病
  • 特発性好酸球増加症
  • など

赤芽球

  • 鉄欠乏性貧血
  • 溶血性貧血
  • 不応性貧血
  • 巨赤芽球性貧血
  • 真性多血症
  • など

リンパ球

  • ウイルス感染
  • リンパ性白血病
  • 悪性リンパ腫
  • など

形質細胞

  • 感染症
  • 多発性骨髄腫
  • など

巨核球

  • 出血
  • 溶血
  • 感染症
  • 鉄欠乏性貧血
  • 特発性血小板減少性紫斑病
  • 血栓性血小板減少性紫斑病
  • 慢性炎症性疾患
  • 慢性骨髄増殖性疾患
  • 本態性血小板血症
  • など

有核細胞数

  • 急性白血病
  • 慢性骨髄増殖性疾患
  • 骨髄異形成症候群
  • リンパ腫
  • 骨髄腫瘍
  • 転移性腫瘍
  • 骨髄性白血病
  • リンパ性白血病
  • 真性多血症
  • など

異常細胞

  • 巨赤芽球性貧血
  • 白血病
  • 骨髄異形成症候群
  • 多発性骨髄腫
  • 骨髄線維症
  • 癌の骨髄転移
  • 悪性リンパ腫
  • など

異常細胞を示す疾患

顆粒球

  • 再生不良性貧血
  • 発作性夜間ヘモグロビン尿症
  • 周期性好中球減少症
  • リンパ性白血病
  • 無顆粒球症
  • など

赤芽球

  • 尿毒症
  • 再生不良性貧血
  • 赤芽球癆
  • など

巨核球

  • 再生不良性貧血
  • など

有核細胞数

  • 再生不良性貧血
  • 発作性夜間ヘモグロビン尿症
  • 赤芽球癆
  • 低形成性白血病
  • 骨髄線維症
  • など

ドライタップ

  • 骨髄線維症
  • 癌の骨髄転移
  • など

基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。