PET(ポジトロン断層法)

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検査対象
全身

陽電子を放出する物質を含むポジトロン薬剤を体内に注入したのち、専用の装置を用いて陽電子(ポジトロン)が消滅する際に放出される放射線(ガンマ線)を捉え、得られたデータをコンピューターで処理し画像化する検査。
「PET(陽電子放射断層撮影)」は、アイソトープ検査・RI検査・核医学検査とも呼ばれ、様々な臓器や部位の診断に用いられる。

検査の対象となる主な疾患

  • 脳内出血
  • くも膜下出血
  • 脳梗塞
  • パーキンソン病
  • 皮膚がん
  • 舌がん
  • 咽頭がん
  • 喉頭がん
  • 認知症
  • 軽度認知障害
  • 胃リンパ腫
  • 悪性黒色腫
  • 外陰がん
  • 精巣がん
  • 膣がん
  • 副腎皮質がん
  • 副甲状腺がん
  • ホジキンリンパ腫
  • 悪性リンパ腫
  • T細胞性悪性リンパ腫
  • 骨ページェット病
  • 絨毛がん
  • 上顎がん
  • 食道がん
  • 胆道がん
  • 胆嚢がん
  • 直腸がん
  • 間質性肺炎
  • 拡張型心筋症
  • 脳内血腫
  • 重症筋無力症
  • てんかん
  • もやもや病
  • など

備考

概要

ポジトロン薬剤は陽電子をブドウ糖に結合させたもので、正常細胞より3~8倍ブドウ糖を取り込む癌細胞に集積します。

メリット

他の画像診断では見分けづらい早期の癌を発見することができ、他部位への転移も調べることができます。

デメリット

炎症を起こしている部位は正常細胞よりもブドウ糖を取り込むため癌細胞との判別がしづらくなってしまいます。また、糖を必要としない癌細胞は見分けることができず、糖尿病の方は検査精度が落ちてしまいます。

注意事項

①検査の約6時間前からの食事や糖分の入った飲料水は控える
②検査前日~当日は激しい運動を避ける
③糖尿病の方は医師に申告する

基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。