脳の血管に造影剤を注入し、連続的にX線撮影を行って脳血管の形態的な異常の有無を調べる検査。
「頭部血管造影」は、主に開頭手術前の検査として行われ「脳梗塞」や「脳動脈瘤」「脳内血腫」などの診断指標となる。
概要 | 頭部血管造影には、頸動脈に細い針を刺して直接造影剤を注入する直接穿刺法と、大腿動脈から頸動脈あるいは椎骨動脈までカテーテルを入れて造影剤を注入するセルジンガー・カテーテル法があります。この検査により、くも膜下出血や脳出血の出血部位や、それらの原因となる脳動脈瘤や脳動静脈の奇形を調べることができます。 |
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メリット | 頭部の血管をはっきりと確認することができ、術前検査にも用いられています。 |
デメリット | 造影剤注入時に灼熱感を伴うことがあります。また、カテーテルを用いて検査した場合には挿入部の出血が止まりにくいことがあります。 |
注意事項 | ①検査当日の朝食は絶食 ②検査当日と翌日は入浴できない ③造影剤でアレルギーが出る方は医師に申告する ④喘息やそばアレルギーのある方、腎機能が低下している方は医師に申告する ⑤検査後6時間は絶対安静 |
基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。