人体を強い磁場の中におき、体内に水などの形で大量に存在する弱い磁気を帯びる水素原子の原子核を共振させ、その振動により発せられる水素原子核からのMR信号を捉えてコンピューターで画像化する検査。
「磁気共鳴断層撮影(MRI)」は、X線を用いないため被曝の心配が無く、また骨などが支障となることもないため様々な臓器、特に脳や脊髄など骨に覆われた部位の診断に力を発揮する。
概要 | 電磁波により、身体の骨のように硬い組織だけでなく筋肉・脂肪・線維組織・血管などの柔らかい組織までコンピュータで画像化することができ、脳・脊髄・内臓・筋肉など全身の様々な疾患を調べることができます。 |
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メリット | 病変部と正常組織のコントラストも良好で、横断像・冠状断像・縦断像など、どんな断面像でも得ることができます。また、放射線の被ばくがないため、繰り返し行わなければならない検査や妊婦にも用いることができます。 |
デメリット | 骨や肺を抽出しにくく、ペースメーカーを装着している方や刺青をされている方は使用できません。また、検査装置内が狭いため閉所恐怖症の方には不向きです。 |
注意事項 | ①金属類をすべて外す ②体内に金属類が入っている人は医師に申告する ③心臓ペースメーカーを装着している人は医師に申告する ④検査3時間前から食事の摂取は控える |
基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。