磁気共鳴断層撮影(MRI)

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検査対象
脳、脊髄、腹部内蔵、関節など

人体を強い磁場の中におき、体内に水などの形で大量に存在する弱い磁気を帯びる水素原子の原子核を共振させ、その振動により発せられる水素原子核からのMR信号を捉えてコンピューターで画像化する検査。
「磁気共鳴断層撮影(MRI)」は、X線を用いないため被曝の心配が無く、また骨などが支障となることもないため様々な臓器、特に脳や脊髄など骨に覆われた部位の診断に力を発揮する。

検査の対象となる主な疾患

  • 脳梗塞
  • 脳腫瘍
  • 脳内出血
  • くも膜下出血
  • 脳動脈瘤
  • 子宮頸がん
  • 子宮体がん
  • 子宮筋腫
  • 卵巣がん
  • 卵巣嚢腫
  • 胸部大動脈瘤
  • 肺がん
  • 乳がん
  • 肝臓がん
  • 腎臓がん
  • 副腎がん
  • 副腎皮質がん
  • 膵臓がん
  • 脳動静脈奇形
  • 脳炎
  • 髄膜炎
  • 三叉神経痛
  • てんかん
  • 多発性硬化症
  • 乳腺線維腺腫
  • 乳腺炎
  • 乳腺症
  • 肝血管腫
  • 胆嚢がん
  • 膵嚢胞
  • 慢性膵炎
  • 脾臓腫大
  • 大動脈瘤
  • 椎間板ヘルニア
  • 変形性脊椎症
  • 脊柱管狭窄症
  • 脊椎分離症
  • 脊椎すべり症
  • 脊髄腫瘍
  • 骨肉腫
  • 内側半月板断裂
  • ガングリオン
  • 変形性膝関節症
  • 坐骨神経痛
  • 舌がん
  • 咽頭がん
  • 喉頭がん
  • 認知症
  • 軽度認知障害
  • 不妊症
  • 悪性リンパ腫
  • T細胞性悪性リンパ腫
  • 気管支がん
  • 甲状腺がん
  • 甲状腺髄様がん
  • 甲状腺未分化癌
  • 甲状腺への癌転移
  • 骨ページェット病
  • 十二指腸がん
  • 絨毛がん
  • 上顎がん
  • 小腸がん
  • 食道がん
  • 腎盂がん
  • 神経芽腫
  • 膣がん
  • 直腸がん
  • 皮膚がん
  • 基底細胞がん
  • ホジキンリンパ腫
  • 卵管がん
  • 肝内胆管結石
  • 肝膿瘍
  • 脂肪肝
  • 小腸潰瘍
  • 膵臓結石
  • 胆嚢結石
  • ブラインドループ症候群(blind loop 症候群)
  • 肺結核
  • 副鼻腔炎
  • 慢性副鼻腔炎
  • 解離性大動脈瘤
  • 拡張型心筋症
  • 食道静脈瘤破裂
  • 食道静脈瘤
  • 心臓弁膜症
  • 心肥大
  • 心膜炎
  • 大動脈解離
  • 脳内血腫
  • 肺高血圧症
  • 腎梗塞
  • 水腎症
  • 前立腺肥大
  • 子宮内膜症
  • 内耳炎
  • 横紋筋融解症
  • 顎関節症
  • 筋萎縮性側索硬化症
  • 進行性筋ジストロフィー
  • 筋ジストロフィー
  • 重症筋無力症
  • 多発性筋炎
  • 水頭症
  • 脳脊髄液減少症
  • シェーグレン症候群(Sjögren 症候群)
  • 糖原病
  • 糖原病Ⅶ型
  • ベーチェット病(Behcet 病)
  • など

備考

概要

電磁波により、身体の骨のように硬い組織だけでなく筋肉・脂肪・線維組織・血管などの柔らかい組織までコンピュータで画像化することができ、脳・脊髄・内臓・筋肉など全身の様々な疾患を調べることができます。

メリット

病変部と正常組織のコントラストも良好で、横断像・冠状断像・縦断像など、どんな断面像でも得ることができます。また、放射線の被ばくがないため、繰り返し行わなければならない検査や妊婦にも用いることができます。

デメリット

骨や肺を抽出しにくく、ペースメーカーを装着している方や刺青をされている方は使用できません。また、検査装置内が狭いため閉所恐怖症の方には不向きです。

注意事項

①金属類をすべて外す
②体内に金属類が入っている人は医師に申告する
③心臓ペースメーカーを装着している人は医師に申告する
④検査3時間前から食事の摂取は控える

基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。