胸部X線

doctor iat
検査対象
肺、心臓など

放射線の一種であるX線を胸部に透過させ、その透過度合いの違いをフィルムに写しとる検査。
「胸部X線」は、透過しやすい部分が黒く写るため、その中で白く写っている部分を調べることにより何らかの異常を見つけることができる。
肺や心臓、骨などに生じた疾患の診断指標とする。

検査の対象となる主な疾患

  • 肺がん
  • 肺炎
  • 気管支炎
  • 肺気腫
  • 肺結核
  • サルコイドーシス
  • 胸膜炎
  • 心臓弁膜症
  • 心房中隔欠損症
  • 心室中隔欠損症
  • 心筋炎
  • 肺動脈狭窄
  • 右心室肥大
  • 大動脈騎乗
  • 心膜炎
  • 心肥大
  • 縦隔腫瘍
  • 大動脈瘤
  • 気胸
  • 胸水
  • 胸腺腫瘍
  • 舌がん
  • がん性腹膜炎
  • 感染性腹膜炎
  • 結核性腹膜炎
  • 悪性リンパ腫
  • T細胞性悪性リンパ腫
  • 気管支がん
  • 骨肉腫
  • 絨毛がん
  • ホジキンリンパ腫
  • MAC菌感染症
  • 敗血症
  • 食道裂孔ヘルニア
  • ブラインドループ症候群(blind loop 症候群)
  • カリニ肺炎
  • 気管支拡張症
  • 気管支喘息
  • 気管支肺アスペルギルス症
  • 間質性肺炎
  • 肺塞栓症
  • 慢性気管支炎
  • 解離性大動脈瘤
  • 拡張型心筋症
  • 胸部大動脈瘤
  • 食道静脈瘤破裂
  • 食道静脈瘤
  • 心房細動
  • 大動脈解離
  • 好酸球性多発血管炎性肉芽腫症
  • ディ・ジョージ症候群(DiGeorge 症候群)
  • 肺高血圧症
  • 頻脈性不整脈
  • 徐脈性不整脈
  • 不整脈
  • 運動誘発性不整脈
  • 本態性高血圧症
  • グッドパスチャー症候群(Goodpasture 症候群)
  • 腎硬化症
  • 妊娠中毒症
  • 重症妊娠中毒症
  • ブドウ膜炎
  • 重症筋無力症
  • 全身性硬化症
  • など

備考

概要

胸部全体にX線を照射して平面撮影し、肺の異常な影や心臓の形態異常の有無を調べる検査で、咳・痰・胸痛・息苦しいなどの症状がみられる際に必ず行われます。

メリット

検査時間が2~3分と非常に短く、苦痛もなく検査することが出来ます。

デメリット

極めて僅かながらX線による被ばくがあります。

注意事項

①撮影時は大きく息を吸って、しっかり止める
②胸部付近の金属類は外す
③長い髪はまとめる
④妊娠している人は医師に申告する

基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。