ナトリウム(Na)

doctor iat
検体
血清

血清に含まれる細胞外液の主要な陽イオンである「ナトリウム(Na)」の濃度を調べる検査。
ナトリウムは、体内水分量の調節・細胞浸透圧の調節・酸塩基平衡の調節などの役割を持つため、その濃度の変化はそれらの異常を招く疾患の診断指標となる。

基準値

135~150 mEq/L

異常値を示す疾患

高値を示す疾患

  • 原発性アルドステロン症
  • 尿崩症
  • 本態性高ナトリウム血症
  • 高カルシウム血症
  • 下痢
  • 嘔吐
  • 腎血管性高血圧症
  • クッシング症候群(Cushing 症候群)
  • など

低値を示す疾患

  • アジソン病
  • ADH分泌異常症候群
  • ネフローゼ症候群
  • 尿細管性アシドーシス
  • 甲状腺機能低下症
  • 腎不全
  • 心不全
  • 肝硬変
  • 妊娠中毒症
  • 腸閉塞(イレウス)
  • 粘液水腫
  • 特発性粘液水腫
  • ファンコニ症候群(Fanconi 症候群)
  • など

基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。