プロトロンビン時間(PT)

doctor iat
検体
血漿

血液凝固因子の1つであるプロトロンビンによるフィブリン形成(血液凝固)に至るまでの時間を測定する検査。
検査結果は「時間」以外に「プロトロンビンの活性度」および検査施設の違いによる検査値の格差を解消するための「国際標準化比(INR)」により示される。
「止血機能」や「肝機能障害」などの診断指標となる。

基準値

PT 9~13
PT活性 70~140%
PT-INR 0.9~1.1

異常値を示す疾患

延長を示す疾患

  • ビタミンK欠乏症
  • 播種性血管内凝固症候群
  • 無フィブリノゲン血症
  • 肝硬変
  • 劇症肝炎
  • 急性肝炎
  • 血液凝固第Ⅷ因子欠乏症(血友病A)
  • 血液凝固第Ⅸ因子欠乏症(血友病B)
  • など

短縮を示す疾患

  • 血栓性静脈炎
  • 多発性骨髄腫
  • ジギタリス中毒
  • など

基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。