『寒実』とは、東洋医学における、その人の体質を表す概念パターンの
一つで「寒」が実して多すぎるため、「熱」も減少傾向となってしまう
『もっとも冷えの強いタイプ』の体質パターンを意味するもの。
東洋医学的効能 | 理気滌痰、理気寛胸、通経活絡、消腫散結、消腫止痛、豁痰理気、通絡止痛、温肺祛寒、理気散結、温中散寒 など |
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効能および効用 | 鎮痛作用、去痰作用、鎮咳作用、呼吸改善、消腫作用、皮膚再生 など |
対象症状・疾患 | 嘔吐、腹痛、咳、腰痛、関節障害、腫痛、うすい痰、せき、呼吸困難、多痰、胸脇部の張り、胸苦しさ、胸の痛み、関節の痛み、身体の痛み、慢性皮膚潰瘍、頸部リンパ節腫、皮下結節 など |
東洋医学には「個々の食材は様々な薬理効果を持つため、体質の異なる人々が自分の体調や状態に適したものを摂取することで健康を保つことが出来る」という『薬食同源』の考えが古くから言い伝えられており、食用と薬用の両方に使用できるものが『食薬』と呼ばれるのです。
そしてそれは、地と天、夜と昼、女と男、…といった具合に、全てのものは二元論的に「陰」と「陽」に分かれ、かつまた「五行」という5つの属性のいずれかに属するとされる『陰陽五行説』と呼ばれる理論に基づいているのです。
勿論、それぞれの食材にもその理論は当てはまり、各人の体質と五行に合わせた「薬味」「帰経」「五性」「五臓」…と呼ばれる属性のもと、私たちの食卓を飾る『食薬』たちは多種多様な作用を生み出し効果を発揮するというわけです。